稚児打廻し
朝祭2日前(宵祭前夜)
宵祭の前夜、各車の稚児らは午後7時頃に車屋を発ち、まず車河戸に向かいます。祭船で奏楽し、8時頃に津島神社に至ります。
稚児は5歳未満でした。「神の憑坐(よりまし)」、「神の子」の条件の一つでした。稚児は地面を歩きません。
江戸期には神社に着くと、拝殿の周りを杖で打ちながら廻ることから「打ち廻し」と言われます。
宵祭、朝祭の安全を祈願する神事とされています。
昔の稚児打廻し
宵祭の前夜、各車の稚児が津島神社へ参詣に訪れます。現在、稚児は1人ずつですが、江戸期の史料『市江祭記』には「児は二、三人。花烏帽子を冠り大口を着て、玉襷をかけて鞨鼓を下げ、八撥をかつぐ。三歳から五歳まで」と記されており、江戸期には 2~3人でした。
中近世、5歳未満の子どもは「神の子」とされていました。稚児は華麗な衣裳をまとい、稚児かつぎの肩に乗っています。稚児の前には、姥(うば)とよばれた女性がいます。稚児の後には車屋一行が順列しています。